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育毛

近年、脱毛のメカニズムが解明されてきました。

髪が成長するために重要な要素があります。1. 原料(タンパク質)2. 命令(自律神経)3. 刺激(ホルモン)4. 助力(ビタミン、ミネラル)この4つの要素がそろい、毛乳頭、毛母細胞で蛋白合成酵素が働いて髪が成長します。

異常脱毛の原因は遺伝、血行障害、ホルモン障害、栄養障害、神経的障害、精神的障害、皮脂の分泌異常など多くあり、育毛方法は一つに限定せずに複合的に個体差や個人差を考え総合的なアプローチで対処するのが効果的です。

育毛の代表である育毛剤には毛乳頭で髪をつくるときに必要な毛母細胞賦活剤等多くの有効成分がはいっており、最近では髪の生産を促進する遺伝子と制御する遺伝子があることがわかり、その成分を配合した育毛剤も新しくでてきています。

育毛剤は薬事法により厳しく取り締まられており、効果のない物は認められません。しかしながら顕微鏡レベルの実験では効果が認められても、生きている人の皮膚には防御膜があり経皮吸収の問題があるため、実際の効果では個々に差がでます。

近年は浸透率を高めるため電気パルスなどを使い効率よく吸収させる技法も出てきました。

円形脱毛

原因はストレスとされていますが、その多くが内臓疾患(栄養)や自律神経(命令)の異常を併発してるといわれております。

語弊があるかもしれませんが、異常脱毛でなければ毛乳頭に栄養を与え命令を出せば髪は生まれるので、脱毛の原因はストレスにより内臓疾患をきたし毛乳頭に栄養を与えられない。もしくは、ストレスにより自律神経が異常をきたし命令を出せない。または、その両方のため一部の髪が抜けた。もしくは一部の髪が生えないとの見解が正しいと思います。

休止期は3~4カ月なのでストレスの原因が取り除かれていれば、その後回復すると思われます。

また、日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドラインには「毛包由来の自己抗原をターゲットにした自己免疫反応が誘発されると想定される」「高頻度にアトピー性皮膚炎などのアトピー性疾患を合併することから、本症の発症、治療効果、予後にアトピー素因が関与する可能性がある」と示されております。

脱毛

自然脱毛は1日に50~60本くらいあります。
髪は新しい髪と交代するために抜け、また必ず生えてきます。

生えている期間は成長期といい5~6年で、休んでいる期間は休止期といい3~4ヶ月です。
休止期ではないのに抜ける毛を異常脱毛といい成長期が次第に短くなってゆき、太く長くなる前に抜けて最後には目に見えないようなうぶ毛になってしまいます。

薄毛

日本人の頭髪の本数は約10万本です。
髪の本数が少なくなるのではなく、異常脱毛が生え変わりながら次第に細くなり目に見えないようなうぶ毛になってしまい、結果的に薄くなったように見えます。

異常脱毛が始まってうぶ毛になるまで最低10年はかかり、薄くなったと気づくのに異常脱毛が始まってから3年は経っています。そのため早くから対策を講じることが望ましいでしょう。

遺伝

遺伝には体型遺伝と体質遺伝があり、前者が姿や形など。後者が耐性や免疫となります。

体型遺伝では多くの情報が受継がれるのに対し、体質遺伝は30%程度が受継がれその他の多くが幼少期の食生活や生活環境、生活習慣で大きく変化するといわれております。

髪や頭皮に例えると、体型遺伝は色や形。体質遺伝は老化現象の時期などとなります。
先祖代々似てる顔=体型遺伝  先祖代々髪が薄い=体質遺伝

髭と髪

髭の成長因子はIGF-1といい、男性ホルモンと結合すると細胞成長因子などを誘導し成長期が延長されます。

髪の成長因子はTGF-β2といい、男性ホルモンと結合すると毛母細胞の増殖が抑制され成長期が短縮されます。

以上の点から、髭が濃く伸びるのが早い人は髪が細くなりやすいという事になります。